衝撃的な日。

朝

駅へ向かう道も、電車でも、泣き出しそうになって、ティッシュが必須な1日だった。

大学の授業は全然入ってこない。

お昼、彼のことを相談していた友達から連絡があった。

「大丈夫じゃないと思うけど

話くらいは聞けるからいつでも電話して😥」

え、何のこと？

彼女からニュースの動画が送られて来た。

信じられなかった。

友達の家にいたけど、すぐに画面が見えなくなるくらい涙が溢れた。

見たくなかったのかもしれない。

最初はメディアの部分的な取り上げ方にムカついたし、なんて悪質な編集なんだろうと思った。

世の中のニュースへの見方が変わりそう。

どんなに悪く映像に映る加害者でも、どれだけ反省してるか、どんな気持ちでいるのか、誰にも分からないし、伝わりもしない。

とても無機質な映像。

今すぐ彼の肌を感じたいと思った。

どんな気持ちだっただろう。そして今何を思っているのだろう。

いくら記憶はないとは言え、彼が自分のしてしまったことに、どれくらい反省しているか、精神的にも弱っているか、私にでも分かるくらいに、だから当の本人はもっと苦しんでいた、今もそうだと思う。

彼の負担は私には計り知れないけど、少しでもその気持ちに寄り添っていたいと思う。

普通に会えるのは、当たり前じゃないなって、本当に実感してる。いつもその時々を大切にしていきたい。今度、彼に会えたときのために、これから何がしたいか考えておこうと思う。

って帰り道に書いてたけど、自宅に着いた瞬間、崩れ落ちた。泣き叫んだ。

今までは幸せに感じた、部屋の彼の名残のものたちは、私の悲しさを倍増させた。

もう何もする気も起きなかった。

何も考えたくなかった。

ただ時が過ぎて、彼に帰ってきてほしい。

明日の面接の履歴書を書かないといけなかったけど、なかなか手が進まなかった。

志望度の高い企業だけど、じゃあそこに入れても、彼がいなかったら私は空っぽであるように感じた。

どれだけ大きな存在だったのか痛感した。

履歴書は終わらないけど、睡魔が来て、仮眠した。ちゃんと4時に起きて仕上げた。

朝、重い足取りで面接へ向かう。

彼氏が被害届を出されて2週間。

諸事情で被害届を出され、いつ警察から呼び出しがかかるかと、しばらく地元でひたすら仕事しながら待機していた彼氏。

精神的にも大変そうで、周りや弁護士さんからも、息抜きを勧められていた。

ということで、少しだけ遠くへゴルフ旅に。

車の中では、最近の暗い話はしないで、彼氏がこれまで行った20を超える国々の話を聞いたり、私を連れて行くならベスト3を聞いたり。笑

前回も、こうした大変な状況の中、「世界中連れて行ってくださいね！」と約束したところだった。

そうこうしながら、ホテルへ。

以下、簡略化してますが、私の日記です。

彼氏と久々に少し遠くへ✨

鉄板焼きに、ワインに、いつも通り楽しく飲んでいた。

もう花子(仮名)で最後にしていい？(彼女として？)と言われて、本当に嬉しかった。

食事も満足して、お店の人たちに、今度社員連れてまた来るからって言ってたよ。ちゃんとそうしてあげてね。

部屋に戻ってからは、ハイボールを一缶だけ。

その後はベッドかな。眠かったけど、イチャイチャしてたね。

でも寝てしまった。

翌朝

5時、トイレで目が覚めた。

私は最近感じていた膀胱炎が酷くて、今日はゴルフできるかなと心配してた。結局、その後も眠れずに朝になった。

7時、彼氏も起きてそうだったからベッドへ行った。お互いに素肌で抱き合う感触が大好き。

朝のイチャイチャタイムになった。

その途中で、彼の携帯がなった。

専務からだと。こんな時間に？

一瞬で凍りついた。取り越し苦労ならいいのだけど。向こうも出ないと心配かなと、かけ直した。

自宅に警察がきたと、こんな月曜の朝早くに。

「今これからすぐ戻ります。」

私たちは一瞬で覚め、すぐに着替えて支度をした。彼の緊張感がひしひしと伝わってきた。

今思うと、この呼び出しのタイミングに一緒にいられて本当に良かったと思う。彼から半日連絡もなければ、私も心配になって連絡してしまう。そうなれば、また面倒なことになる。

帰りは、私は彼の地元の1駅前で下ろしてもらうことになった。ギリギリまで一緒にいられることを嬉しく思った。

道中、彼は一見普段通りに見えた、が、時折不安を隠しきれない様子もあった。

この時私はそこまで深刻に捉えられず、今晩も疲れ果てた彼に会いに来ようかなと思っていた。

時は無情にも流れ、駅に着いてしまった。

彼の健闘を祈り、私は車を降りた。

車の窓越しの彼の姿は、これまで私が愛してきた人の面影はなかった。

どんな姿でも大好きだけど。

帰宅後、ずっとそわそわしながら、大学の課題をしていた。

夕方になっても中々連絡は来ず、昨晩の睡眠不足もあり、私はうとうとしていた。

いつでも対応できるようにと、携帯はマナーモードを切っておいた。

何度LINEの通知音に期待しただろうか。

そんなとき「飲まない？」と久々の友達から連絡があった。近所なこともあり、私が彼からの電話を待っていることを前提に、最寄駅付近で飲むことに。

久々なこともあり、会話は弾んだ。お互いに近況を話し、相手に驚かれた。「好きな人できたんだ！良かったじゃん！人を好きになれないって言ってたのに。」

そっか、そんなに会ってなかったのかぁと思った。ここ最近は誰にでも彼氏大好きモードで話していたから。

そんな話をしながらも、ずっと携帯は気にかけて。そしたら、ついに電話が！！と見たら、私も知ってる彼氏の取引先の人。急いで出たら、、弁護士さんが私の連絡先を知りたい、と。何より状況が分かりそうなのは助かったが、最悪な展開に思えた。

すぐに弁護士さんに連絡した。

「彼氏さんからの指示で、花子さんに、本人から連絡があるまで、連絡は控えてくれと。何かあれば私にお願いします。急に驚かせてしまい、申し訳ありません。」

聞いている途中から涙が溢れて、返答も少し取り乱してしまった。要は、今私に直接連絡が取れない状況であるということでしょ？そんなに酷いのかと衝撃的だった。でもそれだけでも知れてよかったけど。

その晩はぼーっとしていたと思う。

考えると涙が今にも溢れ出しそうで。

翌朝はやはり目が腫れていた。

でも、学校へ行く支度をした。